◆あなたはどう思う?初対面から5分で電話番号を聞いてくる人。
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初対面でいきなりズカズカ個人的なことを聞いてくる人、居ますよね。
私も、たくさんの人が集まる異業種交流会で、
こんな人に出合ったことがあります。
私『はじめまして。浅海です。』
T「あ、どうもはじめまして。T田です。」
T「浅海さん、出身はどちらですか?」
私『埼玉の川越です。芋を使ったお菓子が名物なんですよ。
T田さんはどちらn(T田さんが間髪居れず答えてくる)』
T「へー。そうですかー。年はおいくつですか?」
私『あ、、えーっと、今年30になりました。』
T「意外にお若いですねー。」
T「お住まいはどちらで?」
私『(そろそろT田さんのことも教えて欲しいな。)、、、、、
神奈川の横浜です。いいところですよ(^^;』
T「横浜のどちらですか?最寄り駅は?」
私『(え?なんでそこまで聞くの?”横浜”で十分でしょ?)、、、
(ちょっとボカして答えとこう)、、、、、、、
えーーーっと、横浜の港南区ですね。』
T「そうですかー。
せかっくなので、携帯番号教えてもらえますか?」
私『(えぇー!いきなり!?なんか怖いな。教えたくない)
いやぁ、、携帯忘れてきちゃって番号解らないんです。すいません(^^;』
上の話は、実際にあった体験談を元に(ちょっと誇張)した話です。
最初のうちは、名前や出身地などの当たり障りの無い範囲で、
「話のネタを探してるのかな?」と好意的に受け止めましたが、
住所や電話番号など”悪用”される可能性のある個人情報に差し掛かると
自然に警戒してしまい、「なんだか怖いな」と感じました。
怖くなった私は、その後すぐに話を終わりにし、
逃げるようにその場を立ち去りました。
みなさんは、こんな人、どう思いますか?
「悪用されそうで怖いな」と思いませんか?
◆他人事じゃない、よくある失敗。
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このT田さん、
実際に、多くの方が「怖い」と感じたようで、
逃げ出したのは私だけではありませんでした。
気づけばT田さんは孤立し、
「あの人ちょっと怖いよね」と悪評が広がっていました。
でも、本当にT田さんが怖い人だったかどうかは疑問です。
どちらかというと、人付き合いが下手なだけにも見えてきます。
「本当は交流関係を広げようと必死なだけだったのかも知れない。
移り住んだばかりで、友達が欲しかっただけなのかも知れない。」
そう考えると、なんだかT田さんが可哀想に思えてきます。
でも、他人を同情してる場合じゃないかも知れませんよ。
あなたも気付かないうちに、
T田さんと同じ間違いをしている可能性が高いんです。
もちろん、このコラムの趣旨どおり、ホームページのお話です。
*念のために、T田の名前は完全に作り名です。おそらくまったく別名です。
実際の体験談のお相手の名前、どうしても思い出せませんでしたので^^;
◆そのお問合せフォームがダメな理由は「怖い」から。
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舞台は”対面での会話”から「ホームページのお問合せフォーム」に移ります。
会話の相手はもちろん、フォームを利用するお客さんで、
あなたから相手への質問は、フォームの入力項目となります。
この舞台でよく起きる失敗が、
お客さんに漠然と「怖い」と感じさせることです。
例えば、
「まだ様子見で他社と比較中」という検討初期段階のお客さんの場合、
電話番号や住所などの情報を入力するのは「怖い」「嫌だ」と感じます。
お問合せフォームに入力している段階では、
お客さんはまだ、あなた(御社)を信頼していません。
実際の会話で言うのなら、「出合ったばかり」の状態です。
お問合せへの対応やその後のやり取りを経て、
ようやく電話番号を聞いても問題ない信頼が築けます。
お問合せフォームで、電話番号や住所の入力を強制するのは、
出会って5分で電話番号を聞き出そうとするのと一緒です。
「怖い」と警戒されのは必至で、
お問合せが完了する前に逃げられてしまいます。
あなたもT田さんと同じ理由で、
追い求めている人(=顧客)を失っていませんか。
さらにお問合せフォームでよくある失敗例を挙げると、
『どこから来ましたか?』の質問項目で、
「Yahoo!検索」「Google検索」「その他広告」など
ホームページへの訪問ルートを詮索するのも行きすぎです。
任意のアンケート項目にしておけばまだ可愛げもありますが、
入力を必須としている場合は確実に嫌われますのでご注意を。
広告の効果測定など、マーケティング調査に使うためのデータで、
ぜひとも教えて欲しいという気持ちは理解できます。が、
お客さんにとって関係の無い話でお手を煩わせるべきではありません。
これらのデータはお客さんに聞かずにアクセス解析で調査するべきです。
「年齢」や「性別」などの項目も同様の理由で慎重に検討すべきです。
アクセス解析では取得できず、顧客分析のため答えさせたい心情は察しますが、
そのせいで嫌われ、目の前の顧客が逃げていくリスクを考慮してください。
たとえ目の前の顧客を逃したとしても、
そのデータを得ることで十分に元が取れるだけの自信がなければ
年齢や性別なども聞かない方が無難です。
◆「小銭を守って顧客を失う」ごちゃ混ぜフォーム。
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「フォーム1つ作ると1万円も掛かる!2つ作れば2万円だ!
1つでお問合せから申し込みまで出来るよう、工夫してるんだよ。」
お問合せからお申し込みまで、
1つのフォームで対応しているホームページを良く見かけます。
ある人に理由を聞くと、
「フォームを増やすと、その分追加でお金を取られるから」
とのこと。
1つのフォームにまとめるのは節約のための工夫だといいます。
確かに機能の面だけ見れば、
お申し込みフォームで聞くべき項目には
「お名前」、「メールアドレス」はもちろん、
ついでの「ご質問」なども含まれており、
お問い合わせフォームとして使うことも可能です。
しかしこれは、あくまで”機能面”のお話で、
そこに人間の感情は勘案されていません。
お申込の際に必要となる「電話番号」や「住所」などの項目が、
お問合せの際にも入力する項目として表示され、
お問合せしたい人の感情を害します。
「なんでそこまで答えないといけないの!?関係ないじゃん!」と。
結果、お問合せの人は逃げてしまい、
その先にある顧客数も減少します。
「過ぎたるは及ばざるが如し」
感情面を考慮に入れ、その結果の顧客獲得数を勘定すれば、
お申し込みフォームはお問合せフォームとして不十分なのです。
ちょっとの節約のためにお客さんを失いたくないのなら
お問合せフォームとお申し込みフォームは個別に用意するべきです。
その分費用がかさんでも、先々の顧客獲得で十分に元が取れる算段がつくでしょう。
「小銭を守って顧客を失うごちゃ混ぜフォーム」
「初期投資をして顧客をしっかり獲得できる個別の専用フォーム」
あなたならどちらを選びますか?
私なら、即決で後者を選びます。
もちろん私のオススメも同じく後者です。
◆まとめ
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お問合せフォームで何を入力してもらうか?
お客さんとの”距離感”にあわせて考える。
「お問合せ」と「申し込み」では距離感が全く違う。
ごちゃ混ぜにせず、それぞれに専用のフォームを用意して。