◆ついつい、いつもの店に行ってしまう話。
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ホームページに関係無さそうな話から始まりますが、
きちんと結びますのでご安心を。では、始めます。
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「いつもの店でいいか。」
私がお昼を食べに行く店は、だいたい決まっていて、
お気に入りの10店舗ぐらいを順繰りに巡っています。
もちろん、行ける範囲に飲食店が10店しかない
というわけではありません。
私の職場は横浜の繁華街にあり、
近所には数え切れないほどの飲食店が立ち並んでいます。
お昼休みに歩いて行ける範囲に限定しても、優に365店舗以上はあり、
一年間毎日違う店を食べ歩いても巡り切れない計算です。
そんなにたくさんの店があるのに、暖簾をくぐるのは「いつものお店」
たまには、「違う店に行こうかなー」と思い立ち、
他の店の入り口まで行くことはあるのですが、
「この店本当にうまいのかなー?」
「なんだか流行って無さそうだなー」
「中はどんな雰囲気なんだ?薄暗いところは嫌だし。」
「この値段で、どれだけの物を出すんだ?」
「お昼時間も残り少ないけど、この店で間に合うかな?」
「入ったこと無いし、よく解らないな。」
などと迷い、気付けばいつもと同じ店の暖簾をくぐっています。
勝手知ったるいつものお店は、やっぱり安心ですからね。
ついつい、いつもの店に行ってしまう。
“みんなはどうなんだろうか?”と思い、人に聞いてみたところ、
どうやら二つのタイプに分かれるようです。
1.初めての店にはあまり行かず、いつもの店に行くタイプ
2.逆に毎回違うお店に行きたがるタイプ
私はもちろん、1のタイプです。
あなたは、どちらのタイプですか?
◆「いつもの○○で」という安心。あなたの○○は?
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「いつもの○○で」
私の場合、○○に当てはまるのは飲食店ですが、
あなたにも同じような物が無いですか?
「いつもの○○なら、とりあえず大丈夫」
「いつもの○○なら、まぁ間違えは無い」
「いつもの○○なら、、、、」
気づくと選んでしまう、いつもの○○です。
例えば、タバコの銘柄、缶コーヒー、美容院・床屋、などなど、
何かしらあると思います。
この「いつもの○○」を選ぶ理由は「安心感」だと考えています。
何回も使っているものだから、だいたいのことが解っています。
値段はいくらで、どのくらいの物(サービス)が受け取れ、
だいたいどの程度の時間がかかり、どの程度満足できるのか?
よく知っているという安心感があります。
逆に、新しいものを試してみようと思う場合には、
そんな安心感はありません。
全て初めてなので、
値段はいくらなのか?
どの程度の品質(サービスの質)がありそうか?
だいたいどの程度の時間がかかりそうなのか?
けっきょく、どの程度満足できそうか?
という事柄を、全てチェックし直さなければなりません。
このチェックがけっこう面倒なのです。
特に、慎重に検討する人ほどこのチェック項目が長大になり、
新しい物を挑戦するのが億劫になります。
“いつもの○○”を選ぶ理由はそういった”安心感”で、
更に、新しい物を検討する”億劫”さが、”いつもの○○”を後押しします。
私がいつも同じ店で昼食を取るのも、この安心感と億劫さが理由です。
最近は更なる安心感を求め、持参弁当から抜け出せなくなりました。
次の章で、
この「いつもの○○」ネタをホームページノウハウにつなげます。
◆新規購入よりも再購入の方が集めやすいのも安心感。いつもの○○で。
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いつも使っている安心感と、新しいものを探す億劫さが生み出した
「いつもの○○」を選ぶ現象ですが。
実はこの「いつもの○○」は商売用ホームページにとって重要項目です。
顔が見えないネットの世界では、最初は疑われて当然で、
まずは「お客さんに安心してもらう」ところからが勝負の始まり。
なのですが、
実はこの「お客さんに安心してもらう」のが思ったよりも大変なのです。
どんなに頑張って
信用してもらえそうな文章を書いても、
小奇麗なデザインを作っても、
素敵な笑顔の顔写真を公開しても、
結局はバーチャルの世界ですから嘘も書き放題です
お客さんはどうしても「騙されないぞ」と慎重になります。
相当に頑張って、
「まぁ試しにちょっとだけ買ってみるか」
と思わせるのが精一杯です。
それに比べて、
「あそこの店で購入したことがある」という取引実績は本当に強力です。
一回でも取引に成功していればそれが証拠になり、安心につながります。
言い換えると、
新規購入のお客さんを集める場合は、
安心作りから始めなければならず苦労するが
最購入のお客さんを集める場合は、
安心は既に築けており、一足飛びに商談内容に進める
ということです。
当然、最購入のお客さんを集める方が断然カンタンだということです。
更に、一度でも購入したお客さんの情報は掴めていますので、
広告費を払わず直接アプローチできるのも大きな利点です。
もちろん、
住宅や墓石など最購入が期待できない業種もありますが。
◆赤字でも広告を出す理由。リピートを見越した収益計算。
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先週のコラムの内容に一つ補足があります。
http://www.kigyou-sns.com/column_2/column_2_53.html
それは、最購入(リピート)のお話です。
ワンクリックごとに100円の検索広告では、
1000アクセスで10万円の利益を出さなければ赤字になる。
と伝えました。
そこに、
「みんな赤字でも広告出してるよ」と突込みが入りました。
ネットショッピングで活躍した実績のある先輩からのご指摘です。
確かに。と唸りました。
1000アクセスで10万円の利益というのは、何もその場ですぐに出す必要は無く、
そのお客さんが何度か購入した結果10万円の利益が上がればよいわけです。
一度獲得したお客さんはすでに安心しています。
そのまま放置せずにまた買ってもらう対策が出来ていれば、
おのずと一人当たりの利益は上がっていきます。
一回の取引だけではなく、その後どれだけの利益を生むかで考える。
一回の利益ではなく、顧客の生涯の利益で考えるというわけです。
前号のコラムを補足するならば、
広告費以上の”顧客の生涯利益”が確保できなければ赤字になる。
という言い回しになります。
この”顧客の生涯利益”という考え方は、
広告とは切っても切れない深い縁にあります。
広告をお考えの際には、”顧客の生涯利益”を念頭に置いてください。
もちろん、
“目先の金”が無ければ”生涯”なんて悠長な構えは出来ないのですが。。。
◆まとめ
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「いつもの○○で」という人は多く、新規よりもリピートの方が楽に取れる。
一度の取引で赤字でも広告は出す。リピートを見越して黒字なら良い。