◆前号の復習:作成費用とその後の運用費用のお話
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「ホームページの予算組みは、
作成費用だけじゃなくその後の費用も考えて行うべし」
とは前号の内容で、
一番最初に一回だけ必要な作成費用だけに重点をおかず、
その後の運用費用を考える重要さをお伝えしました。
⇒参考:「”尻すぼみ”より”先太り”を目指す。成功するホームページの予算組み。」
今号もその続きで、
作成費用とその後の費用のお話です。
◆無料のつもりが240万円に!?
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『騙された!』
こんな相談を受けたことがあります。
無料と言われて契約したのに、
毎月4万円も取られる、しかも途中で解約できない!
と今のホームページの文句を言います。
詳しく契約内容の話を聞いて見ると、
“無料”になるのは最初の支払いのみで、
その契約条件が「毎月4万円払いの5年リース契約」だったのです。
総額で言えば”無料”どころか
4万円×60ヶ月でトータル240万円もの大きな買い物です。
ホームページに240万円が高いかどうかの判断は、
ホームページの完成度により異なりますが、
このお客様のホームページは240万円かかるとは到底思えない代物でした。
「相場の6倍以上」というのが私の見立てです。
この業者の狙いは、”無料”を撒き餌にして、
集まってきた獲物を”リース契約”という網に引っ掛けるものです。
といっても、
リース契約はきちんと書面に明記されており「詐欺」ではありません。
きちんと契約内容を確認せずに、
無料の撒き餌に釣られてリースの網に飛び込んだお客様の責任です。
「騙された!」と感じる気持ちに同情はするのですが、
商売上の”契約”は非情で救いの手は用意されていません。
この「ホームページのリース販売」は、一時期流行った手法なので、
『無料でホームページ作ります』という売り文句を、
一度ぐらいは耳にしたことがあるのではないでしょうか?
うまい話に裏があるように、
格安の裏には「格安にしている理由」があります。
◆多種多様な格安作成業者。
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冒頭で紹介した「ホームページのリース販売」だけならば、
“無料”という撒き餌に騙されず、”リース”という網に気をつければ
高額なホームページに引っかからずに済みます。
しかし、
実際には会社ごとに売り方の工夫は異なり、
それだけで全てを回避できません。
例えば作成費用10万円の格安業者でも、
会社ごとに様々な裏の理由をもっています。
「毎月2万円の保守契約での儲けが狙い」
「10万円は最低限の価格で追加料金で総額を引き上げる狙い」
というように、
けっきょく総額で高くなるものを安く見せているだけの会社があります。
“10万円の格安”を撒き餌に
“保守契約毎月2万円”や”追加料金30万円”の網に掛けようという狙いです。
その一方で、本当にそのまま安い会社もあります。
「徹底的なコストダウンで10万円でも十分儲かる体制になっている」
など、本当に格安で出来る理由をもっている会社です。
もちろん、「何も代償が無く、安くなる」という都合のいい話ではなく、
コストダウンの代償として”制約”があります。
・人件費削減のため、個別訪問での説明は一切無し
・作成料金削減のため、共通テンプレートが使われる
などの制約です。
実際の内容は会社ごとのコストダウンのやり方によって変わりますが、
それらの制約が問題ないのならば「安い」というメリットを享受できます。
安さを求めるならば、
絶対に後者を見定めましょう。
◆ホームページのコストは年間単位で考える。
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安いかどうかの見定め方は、けっこうカンタンに出来ます。
「年間のトータルコストを計算する」
商売用のホームページは会社の一部。
その会社が存続する限りホームページも存在し続けます。
会社の決算が年一回行われるように、
ホームページのコスト計算も一年合算で考えます。
会社の存続を5年、10年の単位で考えるのと同じく、
ホームページも5年、10年続けることを考えます。
最初に一回支払うだけの費用よりも、
ずっと払い続ける運営コストの方が重要です。
“格安作成”、”無料ホームページ”の言葉に惑わされそうになった時には、
「で、年間のトータルコストは?」と考えてください。
◆まとめ
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格安作成には必ず裏の理由がある。
”格安”に釣られて”けっきょく高額”の網に掛からないようご注意を。
ホームページは会社と同じく年単位の長期視野で考える。
迷ったら年単位のトータルコストで本当に安くなるか計算して。